明日のレンタルスペース運営が、今日よりちょっとだけうまくいくヒントをお届け

レンタルスペースの空室対策|時間帯ごとに利用者と用途を見直す方法のイメージ

レンタルスペースの空室対策|時間帯ごとに利用者と用途を見直す方法

レンタルスペースの空室対策というと、料金を下げることが思い浮かびます。ただし値引きは単価を下げ、「安い施設」の印象を残します。空きが埋まらない本当の理由は需要の総量不足ではなく、時間帯ごとに「使いたい人」が違うことです。平日昼に来たい人と、平日夜や週末に来たい人、早朝や深夜に使いたい人は別の層です。本記事では、①空きを時間帯で把握する方法、②平日昼の埋め方、③早朝・深夜の埋め方、④単価を下げずに埋める工夫の順に、運営者が今日から使える打ち手を解説します。

Spekanってどんな製品?

個人情報なし・製品ページをそのまま確認できます

製品紹介を見る →

空室対策の基本|「値下げ」ではなく「使いたい人」を変える

空室対策を始める前に、空きが生まれる原因を押さえます。原因を取り違えると、効果の出ない値下げを繰り返すことになります。

空室対策の基本|「値下げ」ではなく「使いたい人」を変える

空室が生まれるのは「時間帯ごとに需要の層が違う」から

レンタルスペースの予約は曜日と時間帯に偏ります。平日昼は予約が入りにくく、平日夜や週末は埋まりやすいという偏りは、多くの施設で見られます。

ただし、平日昼に需要がないわけではありません。平日昼に使いたい人と、週末夜に使いたい人は別の層で、同じ告知とプランでは届きにくいだけです。平日昼に動きやすいのは時間の使い方を自分で決められる人で、平日夜や週末に動くのは平日昼に仕事がある人です。どちらの層も存在します。

時間帯を変えると、来てほしい相手が変わります。この点が出発点になります。

値下げを先に使うと単価が戻りにくい

空きが出たときに値引きを出すと、目の前の予約は取れます。ただし値引きで埋めた時間帯は、その価格で買われた記録として残ります。元の価格に戻すと予約が離れやすくなるため、単価を元に戻すのは簡単ではありません。近隣の施設と値引きで競うと、エリア全体の単価を下げてしまいます。

値引きを避けるという意味ではありません。順番の問題です。①売る相手を変える、②時間の切り売り方を変える、③付加価値を足す、④定期利用に切り替える、⑤それでも埋まらない枠を組み替える、の順に検討し、値引きは最後に置きます。

時間帯ごとに「誰に・何を・いつ」を決める

対策は、時間帯ごとに次の3つを決めると動き出します。

  • 誰に:どの層に使ってほしいか
  • 何を:どの用途・プランで売るか
  • いつ:どの曜日・時間帯に、どう案内するか

この3つは時間帯で変わります。同じ2時間の利用でも、平日昼は作業や自習、教室、週末夜は友人との集まり、早朝は身支度や休憩というように、売る中身が変わります。時間帯の枠に、その枠で使いたい層を当てはめるところから始めます。

自施設の「空き方」を時間帯で見る

対策は、自施設のどの時間帯がどれだけ空いているかを知ることから始まります。感覚ではなく予約データで見ます。

予約データを「曜日×時間帯×用途」で見る

予約と決済をシステムで管理していれば、曜日・時間帯・用途のデータは自動で残ります。次の3点を並べて見ます。

  1. 曜日×時間帯の予約数:どの曜日のどの時間帯が埋まり、どこが空いているか
  2. 用途の内訳:会議・撮影・教室・集会など、どの用途がどの時間帯に入っているか
  3. リピートの有無:同じ利用者が繰り返し使っているか、単発で終わっているか

この3点を並べると、空いている理由が見えてきます。用途が1つに偏っている時間帯は、その用途が弱い時間帯に別の用途を足す余地があります。

なお、稼働率の計算式や目標値の決め方は、既存記事「レンタルスペースの稼働率」の範囲です。本記事では、空きの時間帯を特定して打ち手を割り当てるところに絞ります。

空きの型を4つに分けて打ち手を割り当てる

空き方は大きく4つの型に分かれます。型が分かると、打ち手の方向が決まります。

空きの型 特徴 まず打つ手
平日昼型 平日の日中だけ予約が薄い 時間の融通が利く層に向けて、作業・学び・教室の用途を広げる
平日夜・週末型 稼ぎ時の時間帯に空き枠が残る 最小利用時間と延長の受け方を見直す
早朝・深夜型 営業時間の端が埋まらない 無人入退室を整え、移動・観戦・作業の需要で売る
全体に薄い型 どの時間帯も予約が少ない 時間帯別の対策の前に、掲載写真や案内など受け皿を整える

型は複数当てはまることもあります。まず最も空きが大きい型から手をつけます。全体に薄い型は、時間帯別の打ち手より前に受け皿を整える段階で、集客の手順は既存記事「レンタルスペースの集客」の範囲です。

平日昼間の空室を埋める|時間の融通が利く層に売る

平日昼は、多くの施設で最も空きが出やすい時間帯です。ここを埋める鍵は、平日昼に動ける層を具体的に思い描くことです。

平日昼間の空室を埋める|時間の融通が利く層に売る

平日昼に動ける層と利用シーン

平日の日中に時間を使える人は、次のように分かれます。駅前か住宅街か、オフィス街かによって、どの層が多いかは変わります。

  • フリーランス・在宅ワーカー:自宅だと集中できない作業、オンライン会議、撮影。平日昼の静かさと設備が価値になります
  • 育児や家事の合間の利用:数時間だけ確保できる時間で、作業・学び・身支度に使う
  • シニアの趣味と教室:平日昼に集まる習い事、サークル、健康づくりの場として
  • 学生・受験生:自習、試験前の集中、グループ学習
  • 法人の平日昼利用:研修、面接、商談、撮影など、平日の日中にしか組めない予定
  • 平日の撮影:商品撮影やインタビューなど、平日に動く制作の現場

平日昼の打ち手

層が決まったら、次の打ち手を組み合わせます。

  • 短時間で完結するプラン:平日昼の需要はすきま時間に乗るため、短い単位で使いやすくする
  • 作業と学びに向く設備:Wi-Fi、電源、机と椅子、モニター、静けさなど、平日昼の用途に効く設備を明示する
  • 平日昼の定期利用:教室、サークル、勉強会のように、毎週同じ時間帯に繰り返し使う団体を募る
  • 法人の平日昼需要:近隣の事務所や店舗に、研修・面談・撮影の場として案内する
  • 掲載情報の書き換え:平日昼の利用シーンを写真と説明で示し、平日昼に使えることが伝わるようにする

平日昼の需要を掘るときの注意

  • 用途の相性:静かな用途と音の出る用途を同じ時間帯に混ぜない
  • 集中できる環境:作業や自習の層は、隣の音や話し声で離脱しやすい
  • 単価の考え方:平日昼だからといって一律に下げるのではなく、時間の切り方を変えて単価を保つ

Spekanでできることを確認する

機能一覧・料金プランを確認できます

機能を確認する →

早朝・深夜の空室を埋める|時間の制約が強い層に売る

営業時間の端である早朝と深夜は、平日昼とは逆に、時間の制約が強い人に需要があります。移動や観戦など、その時間しか使えない事情がある層です。

早朝に動く層と利用シーン

早朝の需要は、移動や予定の前後に生まれます。夜行バスや始発で到着した直後に、着替えや身支度、休憩の場所を必要とする人がいます。開店前の飲食店やネットカフェでは落ち着いて準備しにくいため、短時間でも貸切の空間に需要が出ます。

ほかにも、始発待ち、出社前の作業、朝活、早朝の撮影や配信が考えられます。

深夜に動く層と利用シーン

深夜は、終電後に行動する層と、朝まで使いたい層に需要があります。乗り換えや終電を気にせず過ごしたい、試合や配信を朝まで楽しみたい、作業や搬入を夜間に済ませたいといった事情から、滞在、観戦、配信の視聴、作業、搬入、イベント後の片付けなどの用途が生まれます。

早朝・深夜に売る前に整える条件

早朝と深夜は、通常の時間帯と同じ運営では受けられません。次の条件を先に整えます。

  • 無人で入退室できる仕組み:受付の対応なしで入室と退室ができることが前提になります
  • 近隣への音の配慮:夜間は音が伝わりやすく、施設から出る音は近隣の生活環境に影響します
  • 安全の確保:照明、防犯カメラ、非常時の連絡先、トラブル時の対応手順
  • 料金の考え方:深夜・早朝だから一律に安くするのではなく、その時間帯の事情に価値を置く層に、説明できる範囲で提示する

夜間の音については、環境省の騒音に係る環境基準で夜間は午後10時から翌日の午前6時までとされ、一般地域の住居系では夜間45デシベル以下が基準値とされています。これは屋外の生活環境を守るための基準であり、施設の室内の遮音性能を定めたものではありませんが、夜間の音への配慮が必要なことの参考になります。

条件が整わないまま深夜帯を開放すると、近隣トラブルや設備の故障につながります。条件が整った枠から、時間帯を限定して開放します。

【参考】環境省「騒音に係る環境基準について」

単価を下げずに空室を埋める設計

ここからは、値引き以外で空きを埋める方法です。時間の売り方と、同じ時間の価値の上げ方を変えます。

単価を下げずに空室を埋める設計

時間の切り売りを変える

  • 最小利用時間を見直す:長い最小利用時間は、短時間だけ使いたい層を遠ざけます
  • 短時間で完結するプランを用意する:1〜2時間の用途に合わせた使い方を示します
  • 延長の受け方を決める:次の予約にぶつからない範囲で延長できると、当日の追加利用につながります
  • 準備と清掃の時間の扱いを見直す:実利用時間を曖昧にせず、使える時間を明確にします

付加価値を足して「同じ時間」の価値を上げる

  • 備品と機材:プロジェクター、モニター、ホワイトボード、撮影機材など、用途に直結する備品を揃えます
  • オプション:清掃、設営、備品の追加など、利用者の手間を引き受ける形の価値です
  • 説明できることだけを価格に反映する:なぜその価格なのかを説明できない付加価値は、価格に反映しません

定期利用への転換

空き枠を1回の予約で埋めるより、毎週・毎月の予約に変えるほうが、空室は安定して埋まります。教室、サークル、部活、勉強会、企業の定例研修など、繰り返し同じ時間帯を使う利用者を募ります。

  • 平日昼:習い事、教室、学習支援、シニアのサークル
  • 平日夜:部活、社会人のサークル、定例の会議
  • 週末:家族向けの教室、定例のイベント
  • 法人:定例の研修、面接、撮影

定期利用は、単価を下げなくても枠が埋まる点が利点です。ただし、直前のキャンセルや無断欠席の扱いを先に決めておきます。

枠の組み替え

それでも埋まらない時間帯は、枠そのものを組み替えます。たとえば平日昼に個人利用が見込めないなら、その時間帯を撮影や教室など別の用途に割り当てます。営業時間の設定を見直し、需要のある時間帯に運営の手間を寄せることも有効です。

組み替えの判断は、時間帯ごとの予約数と用途の内訳を見て行います。数か月単位で見直すと、季節による需要の変化にも対応できます。

空室対策を続ける仕組み|Spekanのご紹介

ここまでに挙げた打ち手は、時間帯ごとの予約の受付・決済・入退室が自動で回ることが前提になります。とくに平日昼の短時間利用や、早朝・深夜の無人対応は、人が張り付く運用では続きません。

Spekanは、レンタルスペース向けの予約管理システムで、予約管理・決済・顧客管理・スマートロック連携・無人運営支援を提供しています。本記事の内容に沿うと、次の3点で空室対策を支えます。

  • 曜日・時間帯ごとのプランの設定と受付の自動化:時間帯ごとに使い分けた受け付けを、システム上で運用できます
  • 予約と決済のデータが残る:時間帯ごとの予約の傾向を、毎回同じ見方で確認できます
  • スマートロック連携による無人での入退室:早朝・深夜の受付を、人の対応なしで行えます

機能の詳細や導入の流れは、公式サイトやマニュアルをご確認ください。

まとめ|空室対策は「値下げ」ではなく「売る相手の切り替え」

よくある質問

Q. 平日昼間の空きを埋めるには、まず何から始めればよいですか?

A: 予約データを曜日×時間帯×用途で見て、どの時間帯がどれだけ空いているかを確認するところから始めます。次に、その時間帯に使いたい層(作業、学び、教室、法人の平日利用など)を決め、短時間プランや設備の見せ方を変えます。値引きの前に、売る相手と売り方を変えるのが基本です。詳しくは「平日昼間の空室を埋める|時間の融通が利く層に売る」をご覧ください。

Q. 空室対策で値下げをするのは、どの程度までなら許容されますか?

A: 値引きは単価を下げ、「安い施設」の印象を残すため、最後の手段と位置づけます。先に、売る相手を変える、時間の切り売りを変える、付加価値を足す、定期利用に切り替える、枠を組み替える、の順で検討します。それでも埋まらない時間帯に限って、期間と範囲を区切って値引きを検討します。詳しくは「空室対策の基本|「値下げ」ではなく「使いたい人」を変える」をご覧ください。

Q. 早朝や深夜の時間帯を売るには、何を準備すればよいですか?

A: 無人で入退室できる仕組み、近隣への音の配慮、安全の確保、トラブル時の対応手順を先に整えます。そのうえで、移動や観戦、作業など、その時間帯にしか使えない事情のある層に向けて売ります。条件が整わないまま開放すると、近隣トラブルにつながります。詳しくは「早朝・深夜の空室を埋める|時間の制約が強い層に売る」をご覧ください。

Q. 定期利用に切り替えるには、どう提案すればよいですか?

A: 教室、サークル、勉強会、企業の定例研修など、同じ時間帯を繰り返し使う利用者に、毎回の予約ではなく一定期間の利用を提案します。定期利用は単価を下げなくても枠が埋まるため、空室対策として有効です。キャンセルや欠席の扱いを先に決めておくことが前提になります。詳しくは「単価を下げずに空室を埋める設計」をご覧ください。

予約管理・決済・顧客管理をひとつに

施設運営を効率化する予約管理システム「Spekan」

機能・料金・導入までの流れをまとめた資料を無料で確認できます。

Spekanの資料を無料で受け取る →

無料・メールでお届け

監修者情報

望月 直紀

株式会社Wakutsuku 代表取締役

望月 直紀

約10年にわたり、無人施設の運営やスマートロック関連の業務に携わる。自身でも複数の施設運営を経験し、予約管理や無人運営、収益改善など、施設運営の実務に従事。現場で感じた「業務効率化だけでなく、利益向上まで支援できる仕組みが必要」という課題をもとに、施設運営向け予約管理システム「Spekan」を立ち上げる。施設運営・無人化・予約管理に関する実務経験を活かし、記事を監修。

この記事は役に立ちましたか?

もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。

関連記事