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【2026年最新】施設の稼働率はどう計算する?部屋・時間・座席別の計算式と改善方法を解説

施設の稼働率は、提供できる部屋、座席、時間枠などのうち、実際にどの程度利用されたかを示す指標です。レンタルスペース、貸し会議室、コワーキングスペース、サロン、ジム、スクールなど、予約枠や施設容量を提供する事業の運営状況を確認するために使われます。

ただし、稼働率には、部屋数を基準にする方法、利用時間を基準にする方法、座席数と時間を組み合わせる方法などがあります。計算単位や分母の決め方が異なる数値は、そのまま比較できません。本記事では、施設の稼働率を求める計算方法、施設別の計算単位、集計時の注意点、収益改善への活用方法を解説します。

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目次

施設の稼働率とは

施設の稼働率とは、販売または提供できる施設容量に対して、実際に利用された容量が占める割合です。保有する部屋、座席、設備、スタッフの時間などを、どの程度有効活用できているかを確認できます。

販売可能容量に対する実利用容量の割合

稼働率の基本的な考え方は、実際に利用された容量を、販売可能な容量で割ることです。容量には、部屋日、部屋時間、座席時間、予約枠数、提供定員数などを使用します。

稼働率=実利用容量÷販売可能容量×100が基本式です。計算する際は、分母と分子を同じ単位にそろえてください。

施設によって適切な計算単位が異なる

貸し会議室では部屋時間、コワーキングスペースでは座席時間、パーソナルジムでは予約枠やトレーナー時間などを基準にできます。スクールでは、開催クラスの提供定員数に対する参加者数で計算する方法もあります。

同じ「稼働率40%」でも、部屋時間を基準にしたのか、座席時間を基準にしたのかによって意味は異なります。数値を記録する際は、対象、単位、集計期間も併記してください。

施設の例 主な計算単位 確認できること
レンタルスペース 部屋時間 販売可能時間に対する利用状況
貸し会議室 会議室時間 部屋別・時間帯別の利用状況
コワーキングスペース 座席時間 座席数と営業時間を踏まえた利用状況
サロン 施術枠・スタッフ時間 施術室やスタッフの活用状況
パーソナルジム 予約枠・トレーナー時間 個室やトレーナーの活用状況
スクール 提供定員数・講師時間 クラス定員や講師枠の活用状況

稼働率だけでは収益性を判断できない

稼働率が高くても、低価格の予約や無料利用が多ければ、十分な売上や利益が残らない場合があります。反対に、稼働率が低くても、高単価の予約によって利益を確保できている施設もあります。

稼働率は、利用単位あたり売上 、販売可能単位あたり売上、変動費、固定費などと合わせて評価することが必要です。稼働率を上げること自体ではなく、施設の収益性や利用者の利便性を改善することを目的にしてください。

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施設の稼働率を求める基本的な計算方法

施設の稼働率は、部屋日、予約枠数、時間、座席時間、提供定員数などを基準に計算します。施設の販売単位と、運営上確認したい課題に合わせて計算方法を選びます。

部屋日を基準にした稼働率

部屋日を基準にした稼働率は、販売可能な部屋日のうち、実際に利用された部屋日の割合です。1日単位で部屋を提供する施設や、各部屋の利用時間がほぼ同じ施設に適しています。

計算式は「利用された部屋日÷販売可能な部屋日×100」です。10室を25日間販売し、150室日が利用された場合、稼働率は60%です。

項目 数値
部屋数 10室
販売日数 25日
販売可能な部屋日 10室×25日=250室日
利用された部屋日 150室日
稼働率 150室日÷250室日×100=60%

1時間利用と8時間利用が混在する時間貸し施設では、両方を同じ1室日として数えると、利用状況を正確に反映できません。その場合は部屋時間を使います。

予約枠数を基準にした稼働率

予約枠数を基準にした稼働率は、販売可能な予約枠のうち、実際に利用された枠の割合です。予約時間が一定のサロン、パーソナルジム、個別レッスンなどに適しています。

計算式は「利用された予約枠数÷販売可能な予約枠数×100」です。1日に12枠を25日間販売し、180枠が利用された場合、稼働率は60%となります。

項目 数値
1日の販売可能枠 12枠
営業日数 25日
月間販売可能枠 12枠×25日=300枠
利用された枠 180枠
稼働率 180枠÷300枠×100=60%

メニューによって所要時間が異なる場合は、30分枠と120分枠を同じ1枠として扱えません。その場合は、予約枠数ではなく利用時間を基準に計算します。

利用時間を基準にした稼働率

利用時間を基準にした稼働率は、施設を販売できる時間のうち、実際に利用された時間の割合です。レンタルスペースや貸し会議室など、予約ごとに利用時間が異なる施設に適しています。

時間稼働率=実利用時間÷販売可能時間×100で計算します。1室を1日10時間、25日間販売し、月間100時間利用された場合、稼働率は40%です。

項目 数値
1日の販売可能時間 10時間
営業日数 25日
月間販売可能時間 10時間×25日=250時間
実利用時間 100時間
稼働率 100時間÷250時間×100=40%

部屋数と時間を組み合わせた稼働率

複数の部屋がある施設では、部屋数と販売可能時間を掛け合わせた「部屋時間」を使います。施設全体だけでなく、部屋ごとの稼働率も計算できます。

計算式は「実利用部屋時間÷販売可能部屋時間×100」です。3室を1日10時間、25日間販売できる場合、販売可能部屋時間は750時間です。実利用部屋時間が300時間なら、稼働率は40%です。

項目 数値
部屋数 3室
1日の販売可能時間 10時間
営業日数 25日
販売可能部屋時間 3室×10時間×25日=750部屋時間
実利用部屋時間 300部屋時間
稼働率 300部屋時間÷750部屋時間×100=40%

座席数と時間を組み合わせた稼働率

コワーキングスペースや自習室などでは、座席数と利用時間を掛け合わせた「座席時間」を基準にします。施設が開いていても、一部の座席しか使われていない状態を反映できます。

計算式は「実利用座席時間÷販売可能座席時間×100」です。30席を1日12時間、30日間販売し、実利用座席時間が4,320時間の場合、稼働率は40%です。

項目 数値
座席数 30席
1日の販売可能時間 12時間
営業日数 30日
販売可能座席時間 30席×12時間×30日=10,800席時間
実利用座席時間 4,320席時間
稼働率 4,320席時間÷10,800席時間×100=40%

提供定員数を基準にした稼働率

スクール、セミナー、イベントなどでは、開催したクラスや回の提供定員数に対して、実際に何人参加したかを計算します。一般に、定員充足率として管理できます。

計算式は「実参加者数÷提供定員数×100」です。定員10人のクラスを20回開催し、合計参加者数が140人だった場合、定員充足率は70%です。

項目 数値
1回あたりの定員 10人
開催回数 20回
提供定員数 10人×20回=200人分
実参加者数 140人
定員充足率 140人÷200人分×100=70%

施設別に適した稼働率の計算方法

施設によって販売単位や、売上の上限を決める対象は異なります。利用者数だけでなく、部屋、座席、スタッフ、設備のどれが予約可能数を制限しているかを確認してください。

レンタルスペース・貸し会議室

レンタルスペースや貸し会議室では、部屋時間を基準にした稼働率が適しています。予約ごとに利用時間が異なるため、予約件数だけでは長時間利用と短時間利用の違いを反映できません。

施設全体の稼働率に加えて、部屋別、曜日別、時間帯別に計算します。面積や料金が異なる部屋は、稼働率だけでなく部屋時間あたり売上も確認してください。

コワーキングスペース・自習室

コワーキングスペースでは、座席時間を基準にした稼働率が適しています。月額会員の場合も、契約者数ではなく、実際の入退室や利用時間を記録することで、座席の利用状況を把握できます。

契約会員数と同時利用者数は分けて管理することが必要です。会員数が座席数を超えていても、利用時間帯が分散していれば運営できますが、特定の時間帯に集中すると座席不足が発生します。

サロン・パーソナルジム

サロンやパーソナルジムでは、予約枠またはスタッフ時間を基準にします。施術室や個室が空いていても、対応できるスタッフがいなければ予約を受け付けられないためです。

メニューごとの所要時間が同じ場合は予約枠数、異なる場合はスタッフの販売可能時間を使います。休憩、研修、事務作業など、最初から予約を受け付けない時間は販売可能時間から除外します。

スクール・教室

グループレッスンでは定員充足率、個別レッスンでは講師時間または予約枠を使います。クラスの開催数が多くても参加者が少なければ、講師時間や教室を有効活用できていません。

クラス別の定員充足率に加えて、講師別、曜日別、時間帯別に確認します。開催回数を減らす場合は、利用者が受講できる機会を過度に減らしていないかも確認してください。

複数の施設・サービスを併設している場合

コワーキングスペース内に会議室がある場合など、異なる販売単位を併設している施設では、稼働率を一つにまとめない方が適切です。座席は座席時間、会議室は部屋時間で計算します。

単位の異なる稼働率を単純に平均せず、サービス別に管理することが必要です。施設全体の収益性は、各サービスの売上や利益を合計して確認してください。

施設・サービス 推奨する計算単位 補助的に確認する指標
レンタルスペース 部屋時間 部屋時間あたり売上
貸し会議室 会議室時間 時間帯別売上、キャンセル率
コワーキングスペース 座席時間 同時利用者数、会員解約率
サロン スタッフ時間・施術枠 客単価、再来率
パーソナルジム トレーナー時間・予約枠 継続率、回数券利用率
グループスクール 提供定員数 クラス別参加者数、継続率
個別スクール 講師時間・予約枠 講師別売上、キャンセル率

予約稼働率と実利用率の違い

予約型施設では、確定予約が入っている容量と、実際に利用された容量が一致しないことがあります。キャンセル、無断キャンセル、利用時間の短縮などがあるため、予約稼働率と実利用率を分けて管理します。

予約稼働率は有効な確定予約を基準にする

予約稼働率は、利用日の前日など、あらかじめ定めた集計時点で有効な確定予約によって確保されている容量の割合です。将来日の予約状況や、販売可能枠に対する予約の入り具合を確認できます。

計算式は「有効な確定予約容量÷販売可能容量×100」です。集計時点より前にキャンセルされた予約は分子から除外し、集計後にキャンセルされた予約は実利用率との差として確認します。

実利用率は実際に利用された容量を基準にする

実利用率は、販売可能容量のうち、実際に利用された容量の割合です。利用完了記録、受付記録、入退室記録などをもとに計算します。

予約稼働率と実利用率の差が大きい場合は、キャンセル、無断キャンセル、利用時間の短縮などを確認することが必要です。原因に応じて、キャンセル期限、事前決済、リマインドなどを見直します。

予約件数だけでは利用量を判断できない

予約件数が増えていても、1件あたりの利用時間が短くなれば、時間稼働率は下がる場合があります。反対に、予約件数が減っても長時間予約が増えれば、時間稼働率は上がります。

利用時間が異なる施設では、予約件数、予約時間、実利用時間、売上を分けて確認してください。件数だけを目標にすると、短時間・低単価の予約が増え、運営工数だけが大きくなる可能性があります。

指標 計算方法 主な用途
予約稼働率 有効な確定予約容量÷販売可能容量×100 今後の予約状況や需要の把握
実利用率 実利用容量÷販売可能容量×100 施設・設備の実際の活用状況の把握
予約・実利用差 予約稼働率-実利用率 キャンセルや無断キャンセルの影響確認

施設の稼働率を計算する際の注意点

施設の稼働率は、分母の設定によって数値が大きく変わります。集計後に分母を変更したり、利用されなかった枠を販売不能として除外したりすると、実態より高い稼働率になるため注意してください。

販売可能容量の定義を統一する

販売可能容量は、施設の総容量ではなく、対象期間中に実際に予約や利用を受け付けられる容量です。定休日、定期清掃、設備点検、社内利用など、集計期間の開始前から販売対象外と決めていた時間は除外できます。ただし、顧客の予約による有料貸切は分母から除外せず、実利用容量として計上します。

集計期間が始まる前に販売可能容量を決め、予約が入らなかった容量を後から分母から外さないことが必要です。同じ条件で継続して計算することで、期間ごとの比較が可能になります。

清掃・準備時間の扱いを決める

清掃や準備のため、最初から予約を受け付けられない時間は、顧客向けの販売可能時間から除外できます。ただし、すべての予約で同じルールを適用してください。

清掃や準備によって施設が占有される時間そのものを改善したい場合は、顧客の実利用率とは別に「施設占有時間」として記録します。顧客利用時間と運営業務時間を混在させないことが重要です。

キャンセルと無断キャンセルを分ける

キャンセル済みの予約は実利用率に含めません。予約稼働率では、基準とする集計時点より前にキャンセルされた予約を除外し、集計後にキャンセルされた予約はその時点の予約稼働率に含めたまま、実利用率との差として確認します。

予約日時まで有効だったものの利用されなかった無断キャンセルは、確定予約には含まれますが、実利用には含まれません。予約稼働率と実利用率の差として確認できます。

無料利用や社内利用を区別する

無料体験や社内利用を有料予約と同じ区分で集計すると、稼働率は高くても売上が増えていない状態を把握しにくくなります。メンテナンス時間は顧客利用に含めず、施設占有時間または販売対象外時間として別に記録してください。

施設の物理的な利用状況を確認する場合は、無料体験や社内利用を実利用容量に含めても構いませんが、販売実績を確認する場合は有料利用と分けます。利用区分を記録し、目的に応じて集計できる状態にしてください。

定期契約と実利用を重複して数えない

月額契約者が利用する座席や個室を、契約数と実利用回数の両方で数えると、稼働率を二重計上する可能性があります。稼働率では、実際に利用された容量を一度だけ数えます。

契約数は売上の継続性を確認する指標、実利用時間は混雑や施設容量を確認する指標として分けて管理してください。

複数施設で計算条件を統一する

店舗間で稼働率を比較する場合は、分母、キャンセル、清掃時間、無料利用、実利用の判定方法を統一します。店舗ごとに計算方法が異なると、数値の高低を比較できません。

計算式だけでなく、集計対象、除外条件、データ取得方法を運用ルールとして残してください。

稼働率と一緒に確認すべき指標

稼働率だけを高めようとすると、値下げや過剰な予約受付によって、利益や利用者満足度が下がる可能性があります。売上単価、キャンセル率、再利用率なども合わせて確認します。

利用単位あたり売上

利用単位あたり売上は、対象売上を実利用容量で割って計算します。レンタルスペースであれば、売上を実利用部屋時間で割ることで、利用された1時間あたりの売上を確認できます。

稼働率が上がっているのに利用単位あたり売上が下がっている場合は、割引や低価格プランへ予約が偏っている可能性があります。

販売可能単位あたり売上

販売可能単位あたり売上は、対象売上を販売可能容量で割る指標です。空き時間を含め、施設の容量全体がどの程度の売上を生んだかを確認できます。

計算式は「対象売上÷販売可能容量」です。稼働率と利用単位あたり売上の両方が反映されるため、料金変更や稼働率改善の結果を確認しやすくなります。

キャンセル率・無断キャンセル率

キャンセル率は、確定予約のうちキャンセルされた割合です。無断キャンセル率は、確定予約のうち連絡なく利用されなかった割合です。

件数だけでなく、キャンセルされた利用時間や売上見込みも確認してください。長時間予約のキャンセルが多い場合は、件数が少なくても影響が大きくなります。

時間帯別・曜日別稼働率

月間平均の稼働率だけでは、需要の偏りを把握できません。平日日中、平日夜間、休日などに分け、低稼働の時間と満席になりやすい時間を確認します。

平均稼働率が低くても一部の時間帯が満席なら、施設全体の集客不足ではなく需要の偏りが課題です。時間帯別プランや予約枠の配分を見直してください。

初回利用者再利用率

再利用率は、初回利用者のうち、設定した期間内に再び施設を利用した人の割合です。新規利用が継続利用につながっているかを確認できます。

広告やキャンペーンの実施期間だけ稼働率が上がっている場合は、その後の再利用も確認します。新規集客だけに依存すると、集客施策を止めた後に稼働率が下がる可能性があります。

指標 計算方法 確認する目的
稼働率 実利用容量÷販売可能容量×100 施設容量の活用状況を確認する
利用単位あたり売上 対象売上÷実利用容量 利用された枠・時間の単価を確認する
販売可能単位あたり売上 対象売上÷販売可能容量 空き容量を含む収益性を確認する
キャンセル率 キャンセル件数÷確定予約件数×100 予約後の販売機会損失を確認する
無断キャンセル率 無断キャンセル件数÷確定予約件数×100 確定予約と実利用の差を確認する
再利用率 期間内に再利用した初回利用者数÷判定対象の初回利用者数×100 初回利用者が継続して利用しているか確認する

施設の稼働率を改善する方法

稼働率を改善する際は、施設全体を一律に値下げするのではなく、低稼働の部屋、曜日、時間帯を特定します。高稼働の枠と低稼働の枠では、必要な施策が異なります。

低稼働の曜日・時間帯を特定する

稼働率を、曜日、時間帯、部屋、サービスに分けて集計します。月間平均だけでは、どこに空きが多いのか判断できません。

低稼働の時間帯が明確になれば、その時間に利用しやすい顧客層や用途を検討できます。平日日中と休日夜間では、想定される利用目的や利用者も異なります。

時間帯に応じて料金やプランを調整する

空きが多い時間帯には、時間帯限定プランや長時間パックを設定する方法があります。一方、満席になりやすい時間帯を値下げすると、予約がさらに集中する可能性があります。

料金変更後は、稼働率だけでなく、売上、利用単位あたり売上、販売可能単位あたり売上も比較してください。利用が増えても売上や利益が減っていれば、料金設定の見直しが必要です。

次の期間の販売可能枠を需要に合わせる

需要が少ない時間帯に多くの部屋やスタッフを用意すると、販売可能容量に対して実利用容量が少なくなります。過去の需要を基に、次の集計期間の営業時間、部屋数、スタッフ配置を見直します。

集計済みの期間から空き枠を後付けで除外するのではなく、次の期間に販売する容量を事前に変更することが必要です。

キャンセル枠を再販売する

キャンセルが発生した際に、予約枠をすぐに再販売できれば、空き時間を減らせます。キャンセル待ちや空き枠通知などを利用する方法があります。

キャンセルの発生時期も確認してください。利用直前のキャンセルや無断キャンセルが多い場合は、キャンセル期限、事前決済、リマインドなどを見直します。

予約導線を簡単にする

空き状況が分からない、問い合わせへの返信を待つ必要がある、予約方法が複雑といった状態では、利用希望者が予約を完了できない可能性があります。

オンラインで空き状況を確認し、予約、決済、変更まで進められる導線を整えます。電話や店頭で受け付けた予約も同じ予約台帳へ登録し、正しい空き状況を表示できる状態にしてください。

利用後の再予約につなげる

新規利用者の獲得だけでなく、利用済みの顧客が再予約しやすい状態を作ります。次回予約の方法、回数券、月額プランなどを、利用頻度に応じて案内してください。

顧客情報と予約履歴を関連付ければ、一定期間利用していない顧客や、複数回利用している顧客を把握できます。連絡を希望しない利用者へ案内を続けない運用も必要です。

施設の稼働率を管理する手順

稼働率を継続して活用するには、毎月同じ条件で計算できる運用を整えます。最初に、どの施設容量を何の目的で計測するかを決めてください。

1. 稼働率を計算する対象を決める

施設全体、部屋、座席、スタッフ、設備など、何の稼働率を確認するかを決めます。売上の上限を決めている対象や、空きが課題になっている対象を優先してください。

複数の対象を確認する場合は、それぞれ別の稼働率として管理します。部屋稼働率とスタッフ稼働率を一つの数値へまとめないでください。

2. 販売可能容量を設定する

対象期間の部屋数、座席数、予約枠数、販売可能時間を設定します。定休日、設備点検、社内利用など、期間の開始前から販売対象外と決めている時間を除外します。顧客の予約による貸切時間は除外せず、実利用容量として記録してください。

計算後に数値を良くする目的で分母を変更しないよう、対象期間が始まる前に販売可能容量を確定してください。

3. 予約と実利用を分けて記録する

予約日時、利用対象、予約時間、予約状態、実際の利用有無を記録します。確定予約、キャンセル、無断キャンセル、利用完了を区別してください。

月額会員など予約を必要としない利用がある場合は、受付や入退室を記録する方法も決めます。

4. 部屋・曜日・時間帯別に集計する

施設全体の稼働率を計算した後、部屋、曜日、時間帯などに分けます。平均稼働率だけでは、改善する場所を特定できません。

利用時間の短い予約と長い予約が混在する場合は、予約件数ではなく利用時間を基準に集計してください。

5. 売上と合わせて評価する

稼働率に加えて、施設売上、利用単位あたり売上、販売可能単位あたり売上を確認します。高稼働でも低単価の利用へ偏っていれば、収益改善につながっていない可能性があります。

稼働率の目標だけを設定せず、売上や利益に関する指標と組み合わせて評価することが必要です。

6. 改善施策の前後を同じ条件で比較する

料金、営業時間、予約枠、集客方法を変更した後は、変更前と同じ計算方法で比較します。複数の施策を同時に実施すると、どの変更が数値へ影響したか判断しにくくなります。

改善する指標と評価期間を事前に決め、稼働率だけでなく、売上、キャンセル率、再利用率の変化も確認してください。

数値の状態 考えられる課題 主な改善方向
稼働率が低く、単価も低い 需要不足、用途・料金の不一致 対象顧客、用途、予約導線を見直す
稼働率が高く、単価が低い 割引過多、低価格プランへの偏り 料金や利用条件を見直す
稼働率が低く、単価が高い 高価格帯の需要が限定されている 対象顧客と提供価値を確認する
平均稼働率は低いが一部時間帯は満席 需要の偏り 時間帯別プランや枠配分を見直す
予約稼働率は高いが実利用率が低い キャンセル、無断キャンセル 事前決済、キャンセル期限、リマインドを見直す
稼働率は上がったが売上が増えない 値下げ、無料利用、低単価予約の増加 利用単位あたり売上を確認する

予約システムで施設の稼働率を把握する際のポイント

予約システムを使えば、予約日時、部屋、メニュー、顧客、売上などをまとめて記録しやすくなります。ただし、予約情報だけでは実際の利用有無や利用時間まで把握できない場合があります。

予約対象を分けて登録する

部屋、座席、スタッフ、設備などを一つの予約対象としてまとめると、対象別の稼働率を計算できません。運営上確認したい単位に分けて登録してください。

同じ部屋で複数のメニューを提供する場合は、メニューと共通の部屋を関連付け、同じ時間帯に重複して予約されない状態を作ります。

予約状態と利用完了を区別する

仮予約、確定、キャンセル、無断キャンセル、利用完了などの状態を区別します。確定予約数だけでは、実際の利用状況やキャンセルによる差を確認できません。

予約システムで利用完了を記録できない場合は、受付記録や入退室記録などを組み合わせて実利用率を算出します。

売上と予約データを関連付ける

同じ1時間の予約でも、料金プランや利用目的によって売上は異なります。予約データと決済額を関連付けることで、部屋別・時間帯別の売上を確認できます。

Spekanでは、予約・スケジュール管理、オンライン決済、月額プラン・回数券、顧客管理、売上・レポート分析などの機能を利用することができます。稼働率を確認したい施設やメニューを分けて登録し、予約状況と売上を関連付けることで、低稼働の枠や収益性を改善すべきサービスを把握しやすくなります。

施設の稼働率の計算に関するよくある質問

Q. 施設の稼働率を求める基本的な計算式は何ですか?

A. 基本式は「実利用容量÷販売可能容量×100」です。施設に応じて、部屋時間、座席時間、予約枠数、提供定員数などを容量として使用します。

Q. 稼働率の分母には営業時間を使えばよいですか?

A. 単純な営業時間ではなく、実際に予約や利用を受け付けられる販売可能容量を使います。定休日や事前に決まっている設備点検時間は除外できますが、予約が入らなかった時間を後から除外してはいけません。

Q. キャンセルされた予約は稼働率に含めますか?

A. 実利用率には含めません。集計時点ですでにキャンセル済みであれば、予約稼働率にも含めず、キャンセル件数やキャンセル時間として別に管理します。

Q. 適切な稼働率は何%ですか?

A. 適切な稼働率は、料金、固定費、営業時間、施設の用途によって異なります。一律の数値で判断せず、損益分岐となる稼働率、利用単位あたり売上、混雑状況を合わせて確認してください。

Q. 予約件数から稼働率を計算できますか?

A. すべての予約枠の長さが同じ場合は計算できます。利用時間が異なる場合は、短時間予約と長時間予約を同じ1件として扱えないため、利用時間を基準にしてください。

Q. 稼働率が高ければ値上げした方がよいですか?

A. 高稼働が継続し、満席による販売機会損失が発生している場合は、料金やプランの見直しを検討できます。ただし、値上げ後の稼働率、売上、キャンセル率、再利用率を比較してください。

施設に合った計算単位で稼働率を管理しよう

施設の稼働率を求める基本式は、「実利用容量÷販売可能容量×100」です。ただし、部屋、座席、予約枠、時間、定員など、施設によって適切な計算単位は異なります。

稼働率を計算する際は、販売可能容量、キャンセル、清掃時間、無料利用の扱いを統一してください。施設全体の平均だけでなく、部屋、曜日、時間帯、サービス別に分けることで、改善すべき場所を特定できます。

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